【外反母趾の原因とは?痛みを和らげる改善ポイントやセルフケア】
はじめに
足の親指が小指側に曲がり、付け根が出っ張ってしまう「外反母趾(がいはんぼし)」。
見た目の変形だけでなく、歩くたびに痛みが出たり、靴選びが難しくなったりと、日常生活に影響することも少なくありません。
ただし、外反母趾は「なぜ起こるのか」を理解し、生活習慣や靴選びを見直すことで、痛みの軽減や進行の予防が可能です。
この記事では、外反母趾の原因と改善のヒントを、専門的な視点からやさしく解説します。
外反母趾とは?
外反母趾は、足の親指の付け根(母趾球)が外側に突き出し、親指が小指側に傾く変形のことをいいます。
進行すると、付け根に炎症が起きたり、靴に当たって赤く腫れたりして、歩行そのものがつらくなることもあります。
「最近、親指の形が気になる」「歩くと付け根が痛む」などの変化に気づいたら、早めの対応が大切です。
外反母趾の主な原因
1. 靴の影響
幅の狭い靴やサイズの合わない靴を長時間履くことで、足指が圧迫され変形が進みやすくなります。
特にハイヒールや先の細い靴は、足先に過剰な負担をかけ、悪化の原因となることが多いです。
2. 足の構造的な要因
扁平足(足のアーチが低下した状態)の方は、体重のかかり方に偏りが出やすく、変形が進みやすいといわれています。
3. 歩き方や生活習慣
立ち仕事や歩行のクセなどによって、親指の付け根に負担が集中することも原因の一つです。
また、運動不足や筋力の低下も足を支える力を弱め、外反母趾の進行に関わります。
改善と予防のためにできること
● 足に合った靴を選ぶ
・足の大きさや足幅に合ったサイズで、足全体をしっかり支えてくれる靴を選ぶ
・かかとが安定し、足先に過度な圧迫がないか確認する
・ヒールを履く場合は低めを選び、長時間は避ける
● インソールの活用
足のアーチを支えるインソールは、足への負担を和らげます。
特に足全体が過回内といって親指側に倒れこんでいる方は踵の安定感が上がりやすくなります。
● 足の運動・ストレッチ
足指の筋肉を鍛えることも予防につながります。
・タオルを足の指で掴んで持ち上げる運動
・足の指でグー、チョキ、パーをするエクササイズ
・足指を一本ずつ動かすストレッチ
こうした簡単な運動を毎日続けることで、足の機能を保ちやすくなります。
相談するタイミング
痛みが強くなったり、変形が目立ってきたと感じたら、1度ご相談下さい。
軽度なら生活指導やインソールの処方で改善を目指せますが、重度の場合は手術が検討されるケースもあります。
「まだ我慢できる」と思わず、早めに相談することが進行を防ぐポイントです。
日常生活でのセルフケア
・締め付けの少ない靴を選ぶ
・足指を動かす習慣を持つ(ストレッチ・マッサージ)
・立ちっぱなしを避け、こまめに休憩をとる
・体重管理をして足への負担を減らす
毎日の小さな工夫が、足の健康を守る大切な一歩になります。
まとめ
外反母趾は、靴の選び方や歩き方、足の構造などが複合的に関わるトラブルです。
ですが、正しい知識を持ち、早めに対策を始めることで、痛みの軽減や進行予防は十分に可能です。
「少しでも違和感を感じたら、ケアを始める」——それが足を守る大切な習慣です。
快適に歩ける毎日を取り戻すために、できることから取り入れてみましょう。
